環境info トップページ ≫ 地域情報 ≫ 宿泊施設や飲食店でのエコ活動【長野/兵庫】

地域情報 ナビゲーター 廣瀬 仁(ひろせ ひとし) {プロフィール}
2008年06月11日
6月に入り、新聞やテレビなどマスメディアでは連日、「エコ」「エコ」と連呼し続けている。
「こうすれば省エネになって、サッカーボール何個分のCO2削減になりますよ」といった具体的な解説は誰にでもわかりやすく、これはこれで、大いに喜ばしいことだなぁと思う。
ただ少し心配なのが、このエコ報道が単なるブームに終わらないかということ。これまで環境に関心のなかった層にも広がったエコ意識が、しっかりと暮らしの中に根付くためにも、この先、メディアの果たす役割はさらに大きい。
さて、こちらも“わかりやすい”地域情報を心がけよう。今回は宿泊施設や飲食店のある動きをご紹介。
■「エコ心」でもてなすサービス
昨年、長野県でスタートした「信州エコ泊覧会」。地元ホテルや旅館によるこの試みは、豊かな自然を生かし、環境にも配慮したサービスを宿泊客に提供することで全国的な話題となった。
『エコ心(ごころ)』と名づけたサービスは、自然を五感で感じてもらうもてなしがモットーで、「無農薬野菜」をはじめ、「里山案内」「枝の箸おき」「温泉湯たんぽ」など、施設ごとに独自のエコ・サービスをアピールして、宿泊客を呼び込もうというものである。
■環境に配慮した宿泊プランも登場
このような動きを横目に、5月28日の神戸新聞では、兵庫県内のホテルも「環境」をテーマにした宿泊プランを積極的に導入しはじめたことを紹介している。
「カーボンオフセット宿泊プラン」を販売する神戸市の「舞子ビラ神戸」では、宿泊客が排出したCO2を、料金の一部を使って環境保護事業に寄付してオフセットする試みをスタートした。また、オリジナル・マイ箸を付けた「宴会プラン」では、次回その箸を持参すれば割引が受けられる仕組みをつくり、使い捨ての割り箸使用を減らしている。
一方、レストランでの食べ残し防止キャンペーンを展開するのが、「神戸西神オリエンタルホテル」。同ホテルでは、嫌味にならないように「食べ残しゼロ」を宿泊客に呼びかけている。また、三田市内のホテルでは、レストランで注文した食べ放題料理を残さず完食すれば、次回利用時に一割引するサービスをはじめたそうだ。
どれも普段の暮らしのなかでは当たり前のことだが、ホテルなどの宿泊施設においては、こうした「節約」や「エコ」への呼びかけはこれまで“タブー”とされてきただけに、その経営姿勢は、大きな一歩を踏み出したと言えるだろう。
■目印は「緑提灯」!
さらに宿泊施設や飲食店では、地場産の食材をできるだけ多く使った“食へのこだわり”をアピールする動きも広がっている。食料自給率の低下を食い止めようと、茨城県の中央農業研究総合センターの丸山清明所長が発案したといわれる『緑提灯(みどりちょうちん)』運動である。
地産地消、地場産品を応援しようとはじまったこの運動は、「赤提灯」ならぬ「緑提灯」を店頭に掲げ、地元の食材を積極的に使用していることをアピールするものだ。提灯には「地場産品応援の店」と書かれ、国産食材の使用割合を示す「星マーク」が付けられている。ちなみに国産食材が50%を超えれば星1つで、10%ごとに一つ増え、最高は5つ星。これには審査や認定はなく、店の自主申告で付けることになる。ゆえに店主と顧客との信頼関係こそ大切になってくる。
■「ハレの場」の新たな流れ
宿泊施設や飲食店はこれまで、ある意味“ハレの場”として、利用客へ「快適さ」や「満足度」をいかにして提供するかが重要とされてきた。しかし、今ではその要素に「環境配慮」を取り入れて、「信頼性」や「安心感」を提供する流れに変わってきている。
これもまた、一過性のブームに終わらせてはならないことなのだと、多くの人は気づきはじめている。
<参考・出典>
◇神戸新聞(2008年5月28日・朝刊)
◇信濃毎日新聞(2008年5月27日・朝刊)
◇信州エコ泊覧会 http://www.eco-cocolo.net/
◇緑提灯 http://midori-chouchin.jp/index.php
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