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持続可能なまちづくり

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イタリアの魅力的な小さな町〜トスカーナ地方のピエンツァ〜

持続可能なまちづくり ナビゲーター 中村 元則 (なかむら もとのり) {プロフィール}

2007年11月19日

ぜひとも行きたい町がある

ローマからフィレンツェに向かう途中、どうしても行きたい町があった。
イタリアの都市計画専門で、現在法政大学におられる陣内秀信さんの著書、「イタリア小さなまちの底力(参考文献参照)」に紹介されている「ピエンツァ」という町と、絵になる農村風景と言われる「オルチャ渓谷」である。
オルチャ川と渓谷・・・ なだらかな山並みを背景に、 丘陵上に築かれた城や町が、周囲の麦畑、ブドウ、オリーブ畑と織りなす雄大なパノラマ景観は、実に美しい。

ピエンツァの城壁から南方を望むと、
トスカーナ地方の豊かで
美しい農村風景が広がっていた


しっとりとたたずむピエンツァ
ピエンツァは、人口2,300人ほどの小さな中世都市で、城壁に囲まれた旧市街地は、約200m×400mほどの広さのまちだ。
ルネッサンス期の教皇ピウス2世のふるさとでもあるという。


ピエンツァの概観、Pは駐車場を示す
旧市街地は、東側(図の右側)に位置する。


城門から尾根づたいに大きく屈曲した道を上がると、町の中心に位置する教会に至る。(写真参照) 教会の後方を囲む城壁は展望が開け、夕暮れどき、黄金色に輝くトスカーナの農地を、ゆったりベンチで楽しむ人々に出会った。(写真参照)


城門から見上げた教会

城壁上から眼下に、美しい
トスカーナの風景を楽しむ人々


昼過ぎにローマを出発してピエンツァに着いたのが、午後7時過ぎ。
しかし、ヨーロッパの夜はまだまだ明るい。
早速、食事に!と、ワクワクしながらホテルを出て、少し離れた旧市街地に向かった。
旧市街地といっても小さな町だから、町の端から端まで歩くには、数十分とかからない。
小さな路地とレンガ色の建物が織りなす町並み景観を、ゆっくりと楽しみながら進むと広場に出た。視界がパッと広がり、椅子に腰掛けた人々が、楽しく語らっていた。
夜の帳が下りる頃になると、どこからともなく人々が集まり、仲間たちとの笑い声や楽しい会話が絶えない。仲良く肩を寄せ合いながらカフェに向かう二人連れや、犬と散歩する人に出会った。


椅子とテーブルに人が集まると、
広場は賑わい空間に変わる。
窓を飾るフラワーボックスが、
賑わい空間となった広場に彩りをそえている

夜の帳が下りる頃、カフェは、気の合った
仲間たちとの会話と音楽で賑わっていた。
寄り添った二人連れが、カフェに向かっていく


私たちは町の小さな店に入り、ろうそくのほのかな明かりの中で地元産のワイン、オリーブ油、パスタをいただいた。その味は今も忘れられない。人々の豊かな暮らしぶりと働き方が、この町には美しく静かに息づいているようだ。店の看板もおしゃれで、日本のように、派手な自己主張がない。


お洒落なレストラン
予約で満席のため入れず

洋品店だろうか、
さりげない看板が、可愛いい

レンガ造りの壁面には、看板、
フラワーボックス、それと壁付
のごみ箱(写真左下)がある。


美しくしっとりしたこの町は、現代的な車との付き合い方や、ごみ処理の工夫にもあらわれており、環境問題に配慮した様子がうかがえる。
車は、町の周辺(旧市街地外周道路沿いや城壁下の外側道路沿いなど)に駐車され、めったに街中には車が入らないようにしてある。
ごみ処理も、分別用の大きな容器が城壁下におかれ、定期的に収集されるようになっている。


旧市街地外周道路沿いに
設けられた駐車スペース
(ピエンツァの概観図中のP )

城壁下に設置された
駐車スペース、および、
ごみ分別容器


美しいトスカーナの農村風景
ピエンツァの城壁から見たトスカーナの農村風景は、あたりが少し暗くなった教会と木々の向こうに、夕刻の傾いた光を受けてまばゆいばかりに輝きを放っていた。
翌日は、その美しいトスカーナの農村風景を見ながら、オルチェ渓谷の町を通りながら、シエナに向かった。


夕闇に浮かぶ教会のシルエット

夕陽を浴びて輝やくトスカーナの農村風景


シエナに向かう道中、どこまでも続く美しい風景を車窓に見ながら、ひとり考えにふけっていた。
確かに、ピエンツァは美しい町だ。小さな宝石のような輝きと、文化や伝統が根付くまちの品格を感じる。
ルネッサンス期につくられ長い年月を経た今も、誇りと愛着を持って受け継がれ、現代人の暮らしがしっかりと落ち着いて営まれている。1996年に、世界遺産に登録されたこともうなずける。
そして、丘陵上に築かれた城や町の周囲は、なだらかな山並みを背景に、麦畑、ブドウ、オリーブ畑が織りなすトスカーナの農村景観が、実に美しい。


美しい町と農村風景を支えるもの
なぜ、こうした美しい町や農村風景が、長い間維持されているのだろうか。
ピエンツァの住人が、自分たちのまちを愛し誇りを持っているからだ、と聞く。
また、トスカーナの麦畑やブドウ、オリーブ畑などは、地元レストランでパスタやワインとして常用され、しっかりと地産地消の循環が実現している。美しい農村風景は、農家が手塩にかける生産の場であり、トスカーナの経済的にも豊かな農業基盤が背景にあると感じた。
まちを愛する思いや環境配慮への意識が、しっとりしたコミュニティ関係を育み、しかも豊かな経済基盤が下支えとなって、ごみ問題や駐車場問題などを解決していく原動力になっているように感じた。
一方、ローマやフィレンツェなどの大きな都市も、「遺跡と観光」という社会的にも経済的にも大きな恩恵を受けている一方、河川の水質汚濁などの環境問題や、慢性的な交通渋滞などの都市問題の悪化に悩んでいる事実もある。
持続可能なまちづくりに必要な要素は、社会、経済、環境の三つの側面が、バランスを取って調和していること、と考えているが、美しい品格を満喫したピエンツァ訪問は、あらためてその感を強くした出来事だった。

参考文献:
●「イタリア小さなまちの底力」、陣内秀信著 講談社
●「新個人旅行イタリア」、昭文社

 




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