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感じることの大切さ

NGO・NPO ナビゲーター 竹澤 明美 (たけざわ あけみ) {プロフィール}

2006年10月03日

梅雨明けの遅れや気温の上昇、台風の大型化等、いよいよ地球の異変が、遠い国だけの出来事でなく、私たちの身近にも感じられるようになってきました。
自然資源に頼り生きている途上国の人々にとっては、自然資源の枯渇がまさに死活問題となっており、日々天を仰ぎ雨を乞いながら自然と闘う日々が既に始まっています。
今回は、NGOのレポート等から、「感じる力」について考えてみたいと思います。


支援現場で感じる生きる力
いくつかのNGOでは年に数回、支援現場を支援者と共に訪れる「スタディーツアー」を実施していますが、現地を訪れた日本人の方々の多くが、驚くことに次のような感想を持って帰国します。

  • 生きている匂いを感じました。
  • 力強く生きるパワーを感じました。
  • 彼らが酷い状況におかれていることを忘れそうになりました。

支援現場では、教育面や技術面、保健医療の面や心理面から現地の人々の内面に働きかけ、サポートし続けているNGOの活動成果があらわれていて、ある程度の生活レベルが維持されています。しかし、人も動物も、厳しい自然や緊迫した状況の中にあると、何とかその状況を打開しようとし、五感をフルに活用します。このことにより逆に感性が研ぎ澄まされ、動物としての能力を高める効果があるように思えてきます。
特に野生の動物にとっては間違った判断は、即命取りになるため、五感や瞬時の判断が大変重要だといいます。

これからの時代を考える時、人はもっと「今日の天気はおかしいな」「今日は暑いな」「寒いな」という何気なく感じる感覚や、「喜びを感じる」「悲しみを感じる」「ニュースを見て出来事に痛みを感じる」という感性をもっともっと信じて大切にし、生かしていく必要があるように思えてきます。


ゾウにみる危機回避能力
2004年12月26日、インドネシア・スマトラ島沖で発生した地震による津波により、22万人もの人々が犠牲になりました。復興には10年間かかると言われており、今なお多くのNGOが現地で活動しています。

当時ロイター通信等が発表したニュースに次のようなニュースがありました。

  • 津波が襲いかかったスリランカ東南部の海岸からわずか3キロの場所に、スリランカ最大の野生動物保護区のヤラ国立公園があり、ヒョウや数百頭の野生のゾウが生息していたが、驚いたことにここでは動物の死骸はただの1頭も、1匹も、1羽も発見されなかった。
  • タイでは、リゾート地カオラックの海岸にいた観光用のゾウ8頭が、津波の来る1時間前に異常な叫び声をあげ、観光客約10人を乗せたまま近くの丘に向かって突進。観光客を救ったほか、観光客を乗せていなかったゾウも鎖を引きちぎって逃げた。浜辺にいた3800人はほとんどが波に飲まれ犠牲になった。
  • 同じくタイラノーン県沿岸では、津波の直前、草を食べていた100頭余りの水牛が一斉に海の方を見て、高台に走り始めた。追いかけた村人たちは、「おかげでかすり傷ひとつなかった」と話しているという。

物質文明がもたらした社会
前述の話は動物のみが持っている特化した能力ではなく、本来は、すべての生命体に生まれながらにして備わっているものであると生物学上は考えられているようです。

ところが機械文明・物質文明の発達した国では、様々なところまで便利さ等が行き届いているため、こうした能力や感性を高められる状況がどんどん少なくなってきているようです。 

例えば食品の消費期限や賞味期限についてです。
昔は今ほど消費期限や賞味期限の記載がある食品は少なく、最終的には大丈夫かどうか臭いをかいだり、少し食べてみたりと食べる人々の嗅覚で判断することが多かったようです。また、酸っぱい臭いがしたら火にかけてみたりカビが生えていればその部分だけ切り取って食べる等、丸ごと捨てずに食べる工夫もされていたようです。最終的には自分の感覚を信じることが大切になってきます。

また高度な物質文明社会は、何をするにも大量のエネルギーを使用します。それは自然の破壊につながると同時に、人の心に何らかの影響を及ぼす要素があるということも分かってきました。

こうした社会は便利さを望む人の心を様々な角度から刺激します。このことが景気を刺激し経済を豊かにしました。しかし、常に刺激を受け望んだらすぐに手に入る状態に置かれた人の心が心配です。常に欲望を駆り立てられ、衝動を我慢することができなくなったり、もしくは刺激に慣れすぎていちいち喜んだり悲しんだりすることに鈍感になっていくというのです。
子ども支援の活動をしているNGOのレポートの中にも、情報や刺激に慣れすぎて、既に様々な事象を上手に聞き流すすべを身につけてしまっている日本の子ども達の話が出てきています。

我慢する必要がなくなってくると、他人との関係においても、欲求や衝動を我慢することができなくなり、喜びや悲しみを感じにくくなると同時に、今度は対極にある怒りの感情が強くなってくるそうです。文化人類学者が言っていることですが、恐ろしいことに人間というのは、物質的・経済的に豊かな社会に住んでいる人ほど外罰的・他罰的になり、何か不快なことがあると、その原因が自分の中にあっても、誰か他の人のせいにしたくなる、そうした感情になりやすく、そうした方向に徐々に傾いていってしまうのだそうです。
こうした現実を考えると、高度な巨大システムに頼るばかりでなく、最終的には人としての感性を大切にしていくこと、感性を磨いていくことがいかに大切かということが分かります。


感じることは行動への原動力
人はまず最初に何かを感じ、そして行動に移します。何かを感じることは、行動の原動力となる大切な感覚です。
 

私はNGO支援の寄付サイトを運営させていただいていますが、日々支援してくださる方々に力をいただいています。NGOは多くの支援者の方々に支えられてはじめて成り立つ組織体です。
遠い国の人々や、その人々がおかれている現状に思いを馳せ、自分のことのように痛みを感じてくださる支援者の方々が多くいらっしゃること、そしてその感じた思いを寄付という行動に移していただけるということは大変ありがたいことであり、これらの方々が多くいらっしゃることはNGOともども大変励みであり希望となっています。

忙しい時でも、まず空を見上げ、何かを感じてみましょう。今日の空は高いですか低いですか?青いですか白いですか?風を感じますか?昨日の空と違いますか?雲はありますか?地震雲は出てないでしょうか?

<参考>
シャンティ国際ボランティア会 http://www.jca.apc.org/sva/
朝日新聞 スマトラ特集 http://www.asahi.com/special/041227/TKY200412270048.html
佐々木正美著 「子どもへのまなざし」福音館書店

 




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