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NGO活動にみるボランティア精神の原点

NGO・NPO ナビゲーター 竹澤 明美 (たけざわ あけみ) {プロフィール}

2007年03月10日

「今必要とされていることを、必要としてくれる人のために、自分のできる範囲で一歩一歩実践していきたい」、NGOで働く人々はこのように考え仕事をされている方々が多く、独特の雰囲気を感じます。

活動レポートを読んでいて驚くのは、特に緊急支援時における過酷な被災現場の状況下で発せられた次のような言葉です。

「何もできなかった頃を考えると、今ここでこうして仕事をさせていただけることを有難いと思う。」
「民間の団体というのは、自分の足で歩いて、何が必要かというのを自分で探してきて、自分でそれをやる。本当にそのことが必要とされていることが分かり、その仕事が出来、満足させてもらえる。」
「被災した方にありがとうございましたといわれたのだが、こちらの方が心の中で、ありがとうございましたと本当にそう思った。」

被災現場では、事態が落ち着くまでの数日間は、寝る場所の確保もできません。清潔な住居、安全な水、安全な身の保障のない中で、活動する必要があります。多くの人が24時間ほとんど寝ず、飲まず食わずの状態でも体調を崩すことがないのは、精神的な満足感が、肉体的飢えを上回っているからであると言われています。

今回は、被災直後の現場におけるNGOの活動をとおして、ボランティア精神というものについて考えてみたいと思います。


○ 阪神大震災におけるNGOと市民ボランティア

今から12年前の1995年(平成7年)1月17日午前5時46分、兵庫県南部地域でマグニチュード7.2の地震が発生しました。
死者 6,434名、負傷者43,792名、住宅被害全半壊合計約25万棟(約46万世帯)、住宅が火災に遭った世帯9,017世帯 その他道路被害10,069箇所等、被害総額10兆円規模の大災害でした。
大地震が大都市を直撃したのは大正12年の関東大震災以来であり、道路・鉄道・電気・水道・ガス・電話などのライフラインは寸断され、広範囲で全く機能しないという大惨事となりました。

当時、このニュースを見た日本中の多くの人々が現場へ駆けつけました。また現場へ駆けつけないまでも、現場での活動を後方支援するボランティアや募金活動を開始する人、募金をする人等、多くの人々が行動を起こしました。
このことは、個人が自発的に社会貢献をするという土壌がないのではないかと言われていた日本で、「ボランティアは実在する。」ことを実証し、多くのメディアで取り上げられることとなりました。またボランティアの受け皿として、NGOの社会認知度が一気に高まった出来事でもありました。

この阪神大震災で初めて日本国内で緊急医療支援活動を行った「(特活)AMDA(アムダ)」は、岡山を拠点として23年間、アジア・アフリカ・中南米、約50カ国で国際保健医療支援活動を柱として活動してきたNGOです。

AMDAでは地震発生日の午後3時半には、医師・看護師・薬剤師の所属する病院等に派遣許可等を取りつけ、本部を出発しています。途中道路が寸断される等の影響で現地への到着が遅れますが、現地保健所等の協力により、まず活動拠点となる地域を決定し、活動を開始します。
次に活動拠点において後方支援部隊との通信体制、医薬品等物資の輸送体制を確認し、実際の診療活動を開始したのは午後11時、夜を徹して避難所を3箇所巡り、午前5時まで活動を行いました。そして、その後も1ヶ月にわたり地元岡山の方々の全面的なバックアップを受けながら、物資支援を含む24時間体制の診療所開設等の活動を行いました。

緊急のボランティア活動が特に必要とされるのは、災害発生初期の3日間〜2週間であるといわれています。混乱期の過ぎた後、支援は行政の責任下で行われる必要があり、ボランティアは行政の把握しきれない、足りない部分を補って、刻々と変わっていく事態に臨機応変に対応していく必要があります。


○ 現場のニーズを見つけ出し、喜ばれる存在に

被災直後の現場では、まず被災地が必要としているニーズが何であるかを積極的に見出すことから始めなければなりません。探せば出来ることはいくらでもありますが、それが発見できず指示を待っている人は、被災地を去らなければなりません。どんな特技があっても現場の置かれた状況のニーズに合わなければ用をなさないことになります。

ボランティアはあくまで全体の流れを見ながら、自らの身の処し方を考えつつ仕事を探し出し、そのことが本当にニーズに合っているのか、自分の能力を超えたことではないかを判断し、実践に移していく必要があります。寝袋と3日間位の水と食料は自分で準備しておかなければなりません。誰しも興奮して睡眠不足になるため、ボランティアにとって最も大切なことは自己の健康管理であるとも言われています。


○ NGOの存在意義と精神的な充実感

AMDAで緊急支援活動を行った医師の方が、次のように言われています。
「我々が緊急医療で長田でやったのは、被災者のためではなく、自分のためにやったのではないかと思う。
何か仕事、状況がある。そこに自分が参加できる。自分が必要とされている、そして自分が何かのために仕事が出来る。だから何かすることに満足させてもらえる。それがボランティアの原点ではないかと思う。
誰かのためにやってあげてるというのではなく、言い換えれば、上から下への立場ではなく、自分が誰かに必要とされている、何かすることがある、そういう気持ちを満たす、それがボランティアではないかと思う。ボランティアは実際に自分の目で見て、自分の足で歩いて、何をすべきかを自分でつかまなければいけない。(途中略)じっとただ待っているだけでは何もできない。ともかく、自分で歩いて、何かニーズをつかんできて、草の根のニーズをつかんできてやるというのが、NGOの存在意義であると思う。」

何かをせねばならない、こうであらねばならない、そうした使命感や正義感ではなく、必要とされることを、必要としてくれる人のために、淡々と実践していく、そこにNGOの原点があると言えます。
現地においていかに喜ばれる存在になれるか、そのようなNGO側の思いと姿勢があってはじめてその意向が現地の人々に伝わり受け入れられ、共に活動するパートナーシップが成り立つのでしょう。


<参考>「阪神大震災と市民ボランティア」 山陽新聞社
      フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)

 




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