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確かな目と行動する勇気をもつ(途上国の食糧高騰の現場から)

NGO・NPO ナビゲーター 竹澤 明美 (たけざわ あけみ) {プロフィール}

2008年09月24日

NGO・NPOの活動とは

皆さんは、次のどちらのタイプですか?またはどちらが好きですか?「仕事」や「試験勉強」など、ご自身にとってイメージしやすいもので考えてみてください。

A. やらなければならない状況になって、はじめて取り組む。
B. 自ら、「やろう」「やりたい」と思って取り組む。

おそらく、Bのタイプでありたいと言われる方が圧倒的に多いのではないでしょうか。
実際、自ら取り組むのと、やらなければならない状況になってはじめて取り組むのでは、精神的な疲れ度合いや充実感が、天と地ほど違ってきます。

しかしながら、時間的な制約等もあり、やらなければならない状況になってはじめて動かれる方が実際は多いのではないでしょうか。

私は、NGOやNPOの活動は、典型的なBのタイプであると考えています。
あるNGOの職員の方は、NGOの魅力は、「自分が実現したい社会に向かって、とにかく一生懸命になれる場であること」と言われています。

社会で起きている問題に対して自ら取り組んでいくと、どのようないいことがあるのでしょう。
NGOの活動地である南アフリカの食糧高騰の現場から、見てみたいと思います。


NGOの活動報告より 〜途上国の食糧高騰の現場から〜

「孫たちの野菜を家庭菜園でまかなう」 「野菜の収穫を喜ぶ女性シルワナさん」
「孫たちの野菜を家庭菜園でまかなう」 「野菜の収穫を喜ぶ女性シルワナさん」


食糧価格の高騰で、すでに世界の30ヶ所で暴動が起きています。既に多くの方が実感されていらっしゃるとおり、気候の変動や世界規模の食糧価格の高騰等に限らず、これからますます先の見えない大変な時代になります。

このような中、先日、日本国際ボランティアセンター(JVC)の活動地の一つである南アフリカから、明るい報告が届きました。

南アフリカでは、この1年で、物価が15%上昇しています。特に食料品の値段はかなり上昇しており、6ヶ月前の価格と比較すると、パン130%、米160%、食料油240%、野菜 約140%、牛肉150%となっています。

JVCの南アフリカの活動地でも、この食糧価格高騰の影響を受けてはいるものの、極めて少なく、『生活は比較的安定』しているとのことです。

JVCでは2001年から、かつてのアパルトヘイト政策(1948〜1994年までの間に南アフリカ共和国で行われてきた白人支配者層による有色人種に対する人種差別・隔離政策のこと)で土地を奪われた黒人の方々を対象に、環境保全型農業の普及活動をしています。

農薬や化学肥料・農薬処理されたハイブリット種を使わず、その土地にある身近なものを使った、土に優しい有機農法の普及につとめてきました。

JVCが活動を開始する前までこの土地は、単に「貧しい」というだけでなく、自主性や希望・可能性が全く感じられない場所でした。それが自分たちで食料を生産するようになって活気を取り戻し、何よりも人としての自信や尊厳を取り戻してきました。JVC活動地の『生活の安定』は、その努力の賜物なのです。

一方、南アフリカ政府が貧困農民対策として導入した「食糧増産援助」により政府の援助を受けた農民は、今、物価の上昇に大変苦しんでいます。

南アフリカ政府の「食糧増産援助」計画とは、下記のような施策です。
○初年度…政府が100%負担し、種や化学肥料・農薬・トラクターをパッケージ化して農民に提供する。
○次年度〜4年目…収益が上がってくることが見込まれるため、農民の費用負担を25%ずつ増加する。
○5年目…費用の100%を農民が負担する。

この計画に則して行ってきた農民は、原油や物資の高騰によりトラクターのガソリン代や種・農薬・化学肥料等の費用が重くのしかかり、多額の借金を背負うことになってしまいました。そして以前にも増して貧しい状態におかれるようになってしまいました。

もともと計画自体の見込みが良いものではなく、下記のような問題点がありました。
・毎年多額の費用がかかる。…種子代・化学肥料・除草剤・殺虫剤・トラクター費に1ha当たり3800ランド(約6万円)がかかる。
・除草剤、農薬、化学肥料等の使用により土が悪くなることが計算に入っていない。
・土地の気候に合わない種が導入されている。…その土地に合う伝統種ではなく、画一的なハイブリッド種を使用しているため、地元の気候に合わず、十分大きくなる前に霜でやられてしまった。
・まずくて結局売れない。
・売れないため家畜の飼料用にしかならず、自分たちの食べる分は結局買わなければならない。

農法を変えようとしても、土そのものに力がないため、すぐには収穫が望めません。そのほか農民の費用負担分は収益のいかんに関わらず政府に支払わなければならないため、現地の農民は、「政府の政策に振り回された」と言っています。


確かな目と、行動する勇気を持つ 

戦後、私たちは安定した社会の中で、自分たちの生活は、政府や社会が守ってくれるものだと思っては来なかったでしょうか。何か問題が起こったとき、他の誰かが解決してくれるのではないかと思っては来なかったでしょうか。

日頃、途上国の貧困地域の現状を見させていただいていると、電気の供給がストップすることもなく、リモコンやスイッチひとつで電気がつき、蛇口をひねればすぐに水が出、電話一本で救急車が来てくれる恵まれた日本の現状は、本当に奇跡としか言いようがありません。

しかしこれからは、気象庁でさえ予想のつかな最近の気候のように、不測の来事も多く起こってくるでしょう。

前述のJVCの南アフリカでの事例では、政府の計画に従ったために以前にも増して貧しい状態におかれる農民の方々が増えてしまいました。こうした事実は、ドキュメンタリ番組で特集として報道されることはありますが、日々のニュースで報道されることはまずなく、自らが知ろうとしなければ、その番組を目にすることもないでしょう。

途上国の現場で起こっている事実を見ていると、日々のニュースや情報に振り回されない、自分なりの「確かな目」を養う必要があることを痛感します。

なによりもそうした目を持ち、自らが社会に対して何ができるのかを考え、自分を含む人々のために動いた方が圧倒的に楽しいですし、日々様々な情報に振り回され不安に思いながら過ごすこともなくなり、希望を持ちながら、動くことができるように思います。

是非その一環として、NGOの活動地では今どのようなことが起こっているのか、NGOが今何をしていて、これから何をしようとしているのかを、興味を持って見守っていただければと思います。

(協力)
・(特活)日本国際ボランティアセンター(JVC) http://www.ngo-jvc.net/
(参考)
・JVC「南アフリカでの活動」 http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/southafrica/index.html

 




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